ブルージェイズの指名打者ウラジーミル・ゲレロが、自身を三振に仕留めた“投手”にサイン入りボールをプレゼントするという粋な対応を見せた。MLB公式サイトが伝えている。

23日に行われたレイズ-ブルージェイズ戦では、1-10とブルージェイズが圧倒的大差をつけた状態で8回に突入。すると、ここまで一塁手としてプレーしてきたレイズのルーク・レイリーがこの回から5番手の投手としてマウンドに立つことに。レイリーは先頭打者ボー・ビシェット遊撃手には単打を許したが、続くゲレロからは空振り三振を奪った。約80キロという緩いカーブボールで強打者を仕留めてみせ、その後1失点しながらも、観客から拍手を送られてマウンドを降りた。

8回は1失点にとどめたレイリーだが、9回にはそのゲレロにグランドスラムを喫し、マット・チャプマン三塁手にも2ランを打たれ、1-17となったところでお役御免に。だが試合後、クラブハウスにはその苦い思い出を忘れさせるようなプレゼントが届いた。ゲレロが自分を三振に仕留めたボールをレイリーに送ったのだ。ボールにはサインがしてあり、さらに「降参だ」というメッセージが入っていた。

ゲレロを「参らせた」という証拠を手に入れたレイリーは「ウラド(ゲレロ)から三振を奪ったので、正直、笑みが浮かんだ。まさか自分がそんなことをするとは、本当のところ、思ってもみなかったからね」とコメント。一方で「怖かった」とも明かし「僕は投手じゃないから」とコメント。チームに必要なことは何でもやるとしつつも、これが投手として最後の試合になってほしいと話していた。