ガーディアンズのテリー・フランコナ監督(64)にとって、23年間の監督業に幕が下りようとしている。鋭い洞察力やリーダーシップを見せる一方でユーモアにも溢れる同監督に、球界から賛辞が届いている。MLB公式サイトが伝えた。
フランコナ監督は正式に引退を発表していないが、同サイトは、それはレギュラーシーズンの大詰めに自身が注目されたくないとの思いからだと説明。それでも、同監督はメディアや周囲の心情を考え、今季が最後のシーズンとなることをそれとなく口にしていたとつづった。
23年の監督生活でワールドシリーズ制覇2回、リーグ優勝3回、年間最優秀監督に輝くこと3回という実績から、将来の殿堂入りが期待されているフランコナ監督。近年は健康の問題と闘いながら、ガーディアンズ(インディアンス時代も含む)では11年という異例の長期政権を担った。
同球団の編成部門責任者のクリス・アントネッティ氏は「彼は私がこれまで付き合った中で一番タフな人間の1人」と、その不屈の精神と非凡な仕事ぶりを称賛。かつてフランコナ監督のもとで戦ったオースティン・ヘッジス捕手(現レンジャーズ)は、同監督のルーキーへの対応やベテランの扱い方、選手に自信を持たせる力などは素晴らしいとし「辞書に載せるリーダーの定義は『テリー・フランコナ』にすべき」と語った。
現役時代にフランコナ監督に師事したツインズのロッコ・バルデリ監督は「私が監督をしている理由の1つには彼の存在がある」と、同監督からハードにプレーしながらも楽しむことを教わったと述べた。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、フランコナ監督は選手に寄り添う指導者だとし、だからこそ「彼のためならみんな一生懸命プレーする。そうしない選手を見たことがない」と話している。