エンゼルス大谷翔平投手(29)の受賞ラッシュが幕を開けた。2日(日本時間3日)、野球専門誌ベースボール・アメリカから、今季の年間最優秀選手に選出された。受賞は21年以来2年ぶり2度目。今季は打者で打率3割4厘、44本塁打、95打点で初のリーグ本塁打王に輝き、出塁率、長打率、OPSでトップの成績を残した。投手では10勝5敗、防御率3・14で史上初となる2年連続「2桁本塁打&2桁勝利」を達成し、2年ぶり2度目のリーグMVPが確実されている。
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シーズン終了の翌日、大谷が再び表彰された。野球専門誌ベースボール・アメリカのMLBプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)に選出。9月30日にはエンゼルスのチームMVPの表彰を受け、10月1日はア・リーグ本塁打王のタイトルを初めて獲得した。両リーグ全体の最優秀選手として同誌から投打の活躍が評価され、「ベーブ以上」と元祖二刀流のベーブ・ルースを超えるパフォーマンスをたたえられた。
受賞は21年以来2年ぶり2度目。複数回の受賞は4度のエ軍トラウトらに続いて4人目となった。前回受賞の年は、BBWAA(全米野球記者協会)の記者投票で満票のリーグMVPに輝くなど、タイトル獲得と表彰ラッシュで11冠となった。今季は9月16日に右脇腹の炎症で負傷者リスト(IL)に入り、シーズン終盤でプレーを断念。同19日に右肘の再手術を受け、二刀流で完走はできなかった。チームは地区4位に低迷し、大谷自身も途中離脱したが、7月28日のタイガース戦ではダブルヘッダー第1試合で完封し、第2試合で2打席連続アーチ。強烈なインパクトを残した。
BBWAAによる各タイトル表彰の日程が発表され、MVPは11月16日(日本時間17日)に決まった。昨年はア・リーグ新記録となる62本塁打を放ったヤンキース・ジャッジとの一騎打ちで敗れたが、今季は44本塁打、出塁率4割1分2厘、長打率6割5分4厘、OPS1・066でトップ。20盗塁をマークし、投手でも10勝を挙げている。21年以来の満票MVPとなるか、注目される。【斎藤庸裕】
◆最近10年のア・リーグMVP
13年 カブレラ(タイガース)
14年 トラウト(エンゼルス)
15年 ドナルドソン(ブルージェイズ)
16年 トラウト(エンゼルス)
17年 アルトゥーベ(アストロズ)
18年 ベッツ(レッドソックス)
19年 トラウト(エンゼルス)
20年 アブレイユ(ホワイトソックス)
21年 大谷翔平(エンゼルス)
22年 ジャッジ(ヤンキース)