【ナッシュビル(米テネシー州)5日(日本時間6日)=四竈衛】「山本争奪戦」の大本命ヤンキースが、ついに正式に名乗りを上げた。ウインターミーティングの会場で会見したアーロン・ブーン監督(50)が、「かなり特別なフロントラインの先発」と絶賛。すでに対面済みで、近日中にも正式交渉する予定を明かした。直接視察済みのブライアン・キャッシュマンGM(56)も、「最善の努力をする」と猛アタックすることを明言した。

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直前まで真剣に自軍の戦力事情を語っていたブーン監督の表情が、一瞬にして崩れた。ヤ軍のピンストライプのユニホームは山本に似合うと思うか-。突然でむちゃぶりのような問いかけにも、白い歯をのぞかせながら「おそらくそうだと思うよ」と笑った。さらに、先日、山本に直接会ったことを明かし、「再び会う予定だ」と今後の予定を公開するほど、山本の話題には上機嫌だった。

実際のプレーはまだ見ていないが映像でチェック済み。「25歳でここまでのキャリアやWBCなど国際舞台でこのレベルの成功を収めてきた選手を探すのは難しい。かなり特別なフロントラインの先発投手として、彼を見ることができるだろう」。メジャーでもトップ級の先発となることを確信するかのように言った。

その後、取材に応じたキャッシュマンGMも、ブーン監督の「似合う」との意見に「うん、私も同意するね」と即答した。同GMといえば、今年9月9日、山本がノーヒッターを達成したロッテ戦(ZOZOマリン)をネット裏最前列で観戦。こそこそすることなく、真っすぐな熱視線を送り続けてきた。あらためて「彼は地上のどこで投げても成功する投手」と最高の賛辞で評価。さらに、過去にヤ軍に在籍した松井秀喜、イチロー、黒田博樹、田中将大らの名前を挙げ「彼らはここで楽しんできた」と、日本人選手との歴史やつながりを強調。「明らかに話し合いをしているし、我々は最善の努力をする」と、真っ向からアタックする姿勢を明かした。

今オフ、山本とブーン監督が初対面したのは、山本が渡米していた11月中旬とみられる。オフ期間、同監督は主にロサンゼルス近郊の自宅で過ごし、現役時代の代理人は山本と同じ「ワッサーマン事務所」。非公式でプライベートなあいさつ程度だった可能性もあるとはいえ、今季前から背番号「18」を空き番号にしてキープするなど、他球団に先駆けてヤ軍が1歩リードした状況だ。言葉を濁す球団が多い中、盟主復権を掲げるヤ軍が、正々堂々と山本へラブコールを送った。