レッドソックス松坂大輔投手(31)は16日(日本時間17日)、キャンプ地の米フロリダ州フォートマイヤーズで昨年6月の右肘手術後初めてのフリー打撃に登板した。「ただバッターに投げただけ。練習メニューの1つにすぎない」と振り返ったが、自在に操った変化球が順調さを物語っていた。

 右打ちと左打ちのマイナー選手1人ずつを相手に「(速球は)ウオーミングアップで終わっている」と肘に負担がかかると言われるスライダーをいきなり投げた。両コーナーに散らして28球。変化球で3つの空振りを奪い、バットに当たったのはファウル2球のみという圧巻の投球だった。

 バレンタイン監督は「いきなりスライダーを投げたのには驚いた。チェンジアップがすごかった」と手放しで喜んだ。松坂は「アメリカ人らしいリップサービス」と言いながらも「速球も変化球も、3球に1球はおっと思うボールが出てきた」と手応えを口にした。

 復帰への道を歩みながら取り組んでいる課題が3つほどあるという。「フォーム的なもの。長い間、悪い形で投げてきたさびが自分の中に残っている。そのさびを落とすにはいい時期です」と気を引き締めた。