<エンゼルス7-3マリナーズ>◇12日(日本時間13日)◇エンゼルスタジアム

 マリナーズ・イチロー外野手(34)がエンゼルス戦で3試合連続のマルチ安打を放ち、連続試合安打を「17」へと伸ばした。2安打はともにも真骨頂のバットコントロールが生んだ。3回の第2打席、相手三塁手フィギンズが三塁線を開け気味に定位置より前に守ったのも関係なかった。初球の外角142キロの速球を三遊間へ打ち返した。鋭い当たりに飛びつくフィギンズの右横を抜いて左前へと運んだ。

 守備位置と投球のコースから相手の狙い通りに打たされたのでは?

 の問いかけに敏感に反応した。「打たされたっていうことは『あ、ヤバイ』って瞬間的に思うっていうことでしょ。なんかムカつきますね、それ。打った時に『あ、ヒットだ』って思ったからね」と反論した。

 また5回の第3打席では1ボール後の2球目、外角高め127キロのチェンジアップに体勢を崩されたが、強い当たりの一塁ゴロで名手テシェイラのグラブをはじいた。「ヒットにしてるわけだから別に構わないけどね」。狙い球が外れても技ありの1本だった。

 今季44度目のマルチで打率を3割1分1厘まで上げた。「先にやりたいことがあるのでそれ(安打数)から考えようかなという感じかな」。首位打者デーモン(ヤンキース)との差は1分4厘だが、あくまでも目指すのは8年連続の200安打。残り43試合で45安打まできている。(アナハイム=木崎英夫通信員)