【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)23日(日本時間24日)=佐藤直子通信員】ツインズ西岡剛内野手(26)が、充実の表情でキャンプ初日を終えた。ツ軍に関わる誰もが胸を張るのが、チームが持つ家族のような絆と温かさだ。練習前のミーティングで、ガーデンハイアー監督は「このチームで、このメンバーでプレーできる幸せに感謝しようじゃないか」と全員に呼びかけた。

 率先して面倒を見てくれたのは、二遊間コンビを組む同い年のカシーヤ内野手だった。「練習中に日本語でコミュニケーションが取れるように、グラブに単語を書き込んでおこうかな?」と話していたが、キャッチボール相手に立候補すると守備練習、打撃練習などあちこち移動する時も常に一緒。昨季広島でプレーしたヒューバー内野手(28)も率先して話しかけてくれた。西岡は「本当に感謝しています」と表情を緩ませた。

 練習後、「ビール、クダサイ」と日本の報道陣の笑いを誘ったガーデンハイアー監督は、西岡について「いいもみあげを持ってるな。(首位打者を3度獲得した)ジョー・マウアーに匹敵するぞ」とジョークで歓迎した。練習中も日本語教材をポケットにしのばせるなど、気遣いを忘れない。ツ軍生え抜きとして11年目を迎えるカダイアーも「選手同士のつながりが何よりも大切。みんなで食事に出掛けることが多いから、ニシにも声を掛けていくよ」と、交流を深める計画を立てている。

 緊張で密度の濃い約3時間半の練習で「疲れました」と話す西岡だが、野球を始めたころから夢見た舞台で味わう疲れは心地いいものだ。「また明日が来るのが楽しみですね」。新入生のような気分で迎えたキャンプ初日。とびきりの笑顔を見せた。