【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)24日(日本時間25日)=四竈衛】レッドソックス松坂大輔投手(30)が、同地の球団施設で本格的なリハビリを開始した。10日に右肘靱帯(じんたい)の修復手術を受けてから2週間が経過。復帰までは約1年の長期間を要する一方で、「しっかりと治して(本拠地)フェンウェイパークのマウンドに戻ることが1番の目標」と、復帰への思いを口にした。

 右肘は思うように動かなくても、大輔スマイルは戻っていた。「先が見えなくて不安な部分も多いですが、日々少しでも良くなっていることを実感すると幸せを感じられます」。執刀の際は、靱帯が完全に断裂していたことが判明。それでも、20日の検診でギプスを外して以降は、着脱可能な補助器具を装着しながら可動域を広げるトレーニングを開始した。現在は110度まで動くようになり、食事の際にハシを使ったり、入浴時には洗髪できるほど回復した。

 その一方で、復帰時期を定めて進められるほど、リハビリは簡単ではない。この日の患部マッサージも「軽くやっても痛かった」とこぼすなど、今後はさらに厳しさを増す。米メディアが「松坂の時代は終わった」と評したことも、「今日からが新しい自分になるため、新しい松坂大輔になるためのスタートです」と淡々と受け止めた。

 今後は、9月末まで同地に滞在して治療に専念する予定。「焦らず、悲しまず、元気良く、ですね」。長く、険しくとも、確かな足取りで復活への第1歩を踏み出した。