昨季限りでオリックスを戦力外になった田口壮外野手(43)が10日、涙の引退宣言を行った。<オリックス同期入団のヤンキース・イチローのコメント>

 オリックスで2軍にいたときに、よく一緒に過ごしましたね。寂しいですね。あの人、明るくするから余計に寂しくなる。ヤンキースに決まったときに、僕の電話にメッセージを入れてくれていて、僕も電話し直したんですけどね。直接1度話したんです。

 田口さんとは、思い出がたくさんあるね。グラウンドでは、同期で、意識してやってたというのはもちろんありました。初めて体を見たとき、すごいなと思ったですね。あれはびっくりした。

 ライトとセンターでやってたときに(田口さんは)最もやりやすいセンターだったですね。僕の能力をすごく分かっている。で、僕も田口さんの能力をよく分かっている。このバッターの打球ならこう動くと、それが決まっていましたね。だから別に事前にいろんなことを言わなくても、アイコンタクトだけでいろんな情報が入ってくるという、そういうセンターでしたね。ああいう関係が、理想的とは思ってますけどね。

 (プライベートでは、オリックス時代に)遠征先の福岡で(夜のお店に)行ったんですよ。僕が行こう行こうって言って、田口さんを誘って。でも結局ぼったくられて終わっちゃってね。田口さんはちょっと引き気味だったんですけどね、しゃーないからいこかって感じでついてきてくれて。で、結局ぼったくり。まあ社会勉強だ、みたいなことを田口さんに言われたのは覚えています。苦い思い出ですが、勉強になりました。社会勉強の意味が初めて分かったというかね。2年目だったかな。