ヤンキース・イチロー外野手(39)が丸刈り頭で、米フロリダ州タンパでキャンプインした。球場入りの際は、胸の部分に「カツサンドないの?」の文字とイラスト。裏には「冗談言ってんの?」の文字がプリントされたオリジナルTシャツを着用。イチローは「神戸の友達が聞いたら笑う話だよ」と余裕たっぷりに話した。

 初のヤンキースキャンプも肩の力を抜いていた。キャンプ地は初めてだが、昨季後半ともに戦った同僚と屈託なく笑い、ボールを追いかけた。ヤンキース流の練習に「流れがきっちり。合理的というかね」と感想を語った。フリー打撃の合間に外野で打球を追うことさえ15分間と定められていることなどに「当たり前のこと」と言いながらも、選手に漫然と過ごさせない工夫があると感じたようだった。

 喜んだのは、昨年左足首を骨折したジーターの順調な回復。主将は現在別メニューで調整しているが、イチローは「全然(プレー)できないかも、と聞いていた。でも随分前に進んでいる」と安心したように話した。10月で40歳。日米通算4000安打まであと116本。具体的な目標を口にしないのは例年通りだが、「目標がないことはない。いっぱいある」と静かに話した。