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阪神新打線◎1番鳥谷、2番上本で4安打

3回表阪神1死、左翼線二塁打を放ち一塁を回る鳥谷(撮影・宮崎幸一)
3回表阪神1死、左翼線二塁打を放ち一塁を回る鳥谷(撮影・宮崎幸一)

<オープン戦:DeNA7-5阪神>◇21日◇宜野湾

 和田阪神の新打線が、15年オープン戦初戦から機能した。DeNAとの“開幕戦”で1番鳥谷敬内野手(33)と、2番上本博紀内野手(28)が初めてコンビを組み、2人だけで2点をたたき出すなど計4安打の大暴れ。試合には敗れたが、鳥谷の1番起用に伴う「超攻撃的1・2番コンビ」という新たなオプションの威力が証明された。

 電光石火の先制劇だった。プレーボールが響いた直後、1番鳥谷がDeNA先発山口の変化球をとらえた。打球は右翼線を破る二塁打。ここで2番打者として打席に入ったのが上本だった。

 上本 ランナーをかえそうと思っていきました。もちろん、右打ちをしなければいけない時もありますし。あそこはサイン通りです。

 カウント3-1から、内角球を思い切りたたくと、左翼線を襲う先制二塁打となった。送りバントも、進塁打もなし。1つのアウトも進呈することなく、2人の攻撃的なバッティングで奪った1点だった。

 和田監督 うちの打線から言うと(4番)ゴメスの前にいかにランナーを置くか。そこが一番の課題というか、そうしていこうというところで、この1、2、3番を組んだ時、ベンチから見ても何かやってくれそうだなという雰囲気があるのは確かだよね。

 和田監督が温めてきた「1番鳥谷構想」-。昨季は西岡の故障で3試合しか実現しなかった。ところが、今季は故障から復帰した西岡、福留という3番候補がいる。それだけに指揮官はオープン戦開幕から早速、打線の新オプションを試したようだ。3回にも1死から鳥谷が二塁打を放つと上本が中前に運び、初回と同様のパターンで2点目。走者をためるどころか、2人で点を奪える破壊力を示した。しかも相手は昨年6度対戦し、1試合も土をつけられなかった山口。2勝を献上し、対戦防御率1・44に抑えられた右腕からだけに、脅威ぶりが際立つ。

 和田監督 今日の試合は(上本2番の狙いが)そのまま出た。(バントで)送らなくても何かやってくれる。

 昨季出塁率が4割6厘とチームで1人だけ大台を超えていた鳥谷を1番にもってくることで、上本を2番に置くことができる。右打ちはもちろん、力強く引っ張ることもでき、攻撃の幅は広がる。試合には敗れたが、新打線の強みを証明した2得点だった。

 巨人、広島、中日、ヤクルト…。ネット裏にはセ・リーグ他球団のスコアラーが陣取っていた。顔ぶれの変わらない阪神打線が取り組んでいる新たなオプションを本音の部分でどうとらえているのか。3番をだれが打つのかという問題も、簡単に答えは出そうにない。さらなる破壊力を求め、和田監督のチャレンジが続く。【鈴木忠平】

 [2015年2月22日11時9分 紙面から]









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