獅子の生存競争に序列がつき始めた。西武は、レギュラー不在の遊撃手と右翼手を争う2人が活躍した。

 9番遊撃手で先発した金子侑司内野手(24)は同点の7回に2戦連発となるソロ弾。前回は右打席、今回は左打席で力強い1発を放ち「今までの角度と違う。いい感じでインパクトできた」。キャンプでは約30メートル先に立てた竹ざおに向かって打つ練習を繰り返した。低い打球を意識し「バットの角度がずれると当たらない」と再現性を高めた。キャンプ後は二塁手から昨年開幕スタメンを張った遊撃手の位置に再び戻ってきた。

 右翼手争いでは4番DHで出場した坂田遼外野手(28)が3打数3安打で、実戦は13打数7安打と絶好調だ。昨年は5番構想もあったが開幕前に左肩を脱臼し、結局プロ初めて1軍戦に出場できなかった。オフには「調べたらメジャーでもサッカー選手でも8番をつけた人は活躍しているので」と背番号を88に変更。今キャンプはケガなく過ごし「打撃で変えたことはない。ケガがないのが一番」と感触はいい。

 田辺監督は「金子侑は少しリードした感じ。坂田もケガがなければレギュラーを張っていた時もある。チャンスだな」と話した。サバイバルに優劣の色が見えてきた。【広重竜太郎】