西武は今季初、通算3度目の中村-森のアベック弾が出たが、初めて空砲に終わった。4回に中村剛也内野手(31)が2ケタに乗せる今季10号をバックスクリーンに運んだ。6回に森友哉捕手(19)が12打席ぶり安打となる左翼線への技ありの2点適時二塁打で一時同点に追いつくと、大阪桐蔭の先輩の放物線をなぞるように打った。8回、ロサに対し「初対戦の投手だったのでまっすぐに絞った」とシンプルに振り抜き、自身最長タイとなる推定130メートル弾をバックスクリーンへたたき込んだ。

 3点差の9回にも驚異的な粘りを見せ、守護神西野にあと1点まで迫った。最後は一打逆転サヨナラの1死一、二塁で中村が併殺打に倒れ、接戦を終えた。森は「勝てなかったのは残念だけど、明日につなげたい」と前を向いた。前夜の首位再浮上から1日天下に終わり、2位に陥落。だがチームには不屈の闘志が帯びている。