大体大が4連覇を達成した。4回に青木聡汰外野手(2年=橿原学院)が逆転3ランを放ち、5回にも田村強内野手(4年=玉野)の犠飛などで2点を挙げて大産大に先勝。先発で8回3失点の門前侑太投手(1年=加古川北)は登板6試合で6連勝を飾った。勝率で大体大を上回るチームがなくなり、4季連続36度目のリーグ制覇。全日本大学選手権(6月8日開幕)に17度目の出場を果たした。

 終わってみれば9勝1敗の独走だった。門前という新星を得て、大体大が春の全国に名乗りをあげた。

 開幕前、田村凌太郎(3年=大田)に続く2戦目を任せられる投手育成が急務だった。「変化球はこれからでも、それを補う直球の威力がある」と捕手の木村侑輝(4年=敦賀気比)らが門前を推した。昨夏は兵庫8強で涙をのんだ143キロ左腕は救援、先発とフル回転し、前節までの5試合、リーグ1位の防御率0・50。8回3失点で6連勝も「自分が一番大事にする8回に点を取られたのは悔しい」と残念がった。意識の高さも、無敗の要因だ。

 「13年春に優勝が途切れ、選手がもう一踏ん張りの意識で練習に取り組むようになった。野手は打って投手を支えてくれました」。中野和彦監督(55)のほほもゆるむ。首位打者を争う木村侑と田村強の3、4番、今季3本塁打の木戸地一希内野手(4年=近大新宮)ら4年生野手が攻守で支えになった。総合力の4連覇だった。【堀まどか】