無名右腕にビッグチャンスが到来だ。広島のドラフト2位薮田和樹投手(22)が、7月2日巨人戦に先発する可能性が高まった。150キロ右腕は25日、ウエスタン・リーグ中日戦に先発し、5回1失点。中6日でのデビューが濃厚となった。畝投手コーチは「肩の状態は問題ない。チャンスは来るだろう」と話した。

 亜大4年間で登板はわずか2試合。リーグ戦未勝利ながらも潜在能力の高さを買われ、昨秋ドラフトで2位指名を受けた。中長期的な視点に立っての指名でもあったが、2軍8試合で4勝1敗、防御率1・70。好成績を引っさげ、G倒の好機をつかみそうだ。

 その巨人3連戦は、初戦(6月30日)にチームトップタイ6勝の黒田、7月1日は今季巨人戦3戦3勝の野村を立てる。黒田は07年9月14日以来のG戦。通算20勝の巨人キラーは「日本でプレーしているときから思い入れのある相手」と対抗心を燃やした。

 ◆薮田和樹(やぶた・かずき)1992年(平4)8月7日、広島県生まれ。岡山理大付-亜大を経て、昨年ドラフト2位で広島に指名された。長身から投げ下ろす150キロ超の直球とフォークボールが武器。実家が本拠地マツダスタジアムに近い地元の星。188センチ、84キロ。右投げ右打ち。