最下位オリックスにまた、痛いアクシデントが発生した。打撃好調のドラフト7位西野真弘内野手(24)が、右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折したことが3日、分かった。神戸市内の病院で検査を受け、全治2カ月の診断。最短復帰は9月で、球宴出場は絶望となり、新人王争いも厳しい状況となった。

 西野は1番二塁で出場した2日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、8回に二直に倒れた直後に交代。関係者によると「手首は少し前に痛めていた場所。(二直)直前に空振りした時、激しい痛みが走った」という。

 新人西野は規定打席不足ながら打率3割4厘、3本塁打、22打点の活躍をみせていた。不在となれば、最下位のチーム状況はさらに苦しくなる。今季はエース金子を筆頭に守護神平野佳やセットアッパー岸田と比嘉、野手も中島、ブランコら主力の故障者が続出。6月にようやく全員そろったかと思えば、月末には小谷野が右手首の死球骨折で再離脱。また負の連鎖に見舞われ始めた。

 福良監督代行は朝一番の便で札幌から帰阪し、神戸第2で岡本2軍監督と緊急会談。「脇腹を痛めた選手もいる」と2日に登板した塚原の故障を明かし、マエストリと小島の応急昇格を決めた。オリックスにはやまない雨があるのか…。厳しい夏が来た。【松井清員】

 ◆西野真弘(にしの・まさひろ)1990年(平2)8月2日生まれ、東京都出身。東海大浦安-国際武道大を経て、JR東日本では都市対抗準優勝を経験。14年ドラフト7位でオリックス入団。今春キャンプでは森脇前監督が、「1軍争いに食い込んでくる可能性はある」と期待し、開幕1軍後も実戦派の打撃で定位置をつかんだ。167センチ、68キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸は1000万円。