西武が8年ぶりの10連敗で、ついに4位に転落した。まとわりつく暑さが長期連敗のダメージを濃くした。初回に中村の先制打が出ても2回に十亀が逆転を食らう。5回に秋山の追撃9号ソロが出ても、直後の得点圏で畳み掛けられなかった。Bクラスは4月14日以来で、安泰だったAクラスから転げ落ちた。田辺徳雄監督(49)は「言うことが毎回、一緒になる」と会見を切り出し「1点では厳しいと言えば厳しい。もう少しうまく回るようにしないと」と低調な打線の突破口を探し求めた。

 7月は5勝15敗1分け。不振の要因は救援陣に始まり、先発陣、そして自慢の打線にまで飛び火した。今カードからテコ入れに踏み切った。乱調の守護神高橋朋がセットアッパーに回り、開幕投手の牧田がルーキーイヤー以来となる4年ぶりの抑えに入った。

 牧田は「新しい役割ではない。また戻るということ。気持ちでやります」と決意を示した。牧田の代役となる2日の先発はルーキーの高橋光成投手(18)がデビューする。7月28日の2軍戦で5回5失点で、中4日での登板になる。「あまり状態はよくない。でも学べるものは学びたい」。好調での抜てきではないだけに、初戦で連敗を止めたかった。田辺監督は「辛抱しどころ」と締めた。泥沼から抜け出したい。【広重竜太郎】

 ▼西武が15日楽天戦から10連敗。西武の2桁連敗は西鉄時代の71年11連敗、クラウン時代の78年10連敗、西武での79年12連敗、07年10連敗に次いで8年ぶり5度目になる。今回は球宴前に1敗、球宴後に9連敗。球宴を挟んでの2桁連敗は93年横浜の10連敗(球宴前4敗、球宴後6敗)以来で、パでは84年日本ハムの14連敗(球宴前5敗、球宴後9敗)以来となった。