ノースアジア大が青森大を破り、通算2勝2敗とした。右腕木村達哉(3年=金足農)が7安打1失点完投。4番船木悠人(3年=明桜)が2安打2打点と主軸が働いた。昨秋10季ぶりに1部に復帰。前週の八戸学院大に続いて強豪青森大からも1勝を挙げ、上昇へ弾みをつけた。

 ノースアジア大が勝負強さを発揮した。初回2死二塁から船木の左中間二塁打で先制。2回にはスクイズで加点した。木村は8回にホームランを打たれたが、粘り強い投球で1失点に食い止めた。9回は3人で仕留め、ゲームセット。ナインは雄たけびを上げた。

 木村は「調子はいまひとつだったが、コントロールに気をつけ、打たせて取ることを心掛けたのがよかった」という。畠山慎平(3年=能代商)と地元秋田出身の強力2枚看板をなす。「上位を目指す。神宮大会東北地区代表決定戦(2位まで)出場が目標」と力を込めた。

 「ナインは成長した」と嶋崎久美監督(67)は目を細めた。昨秋10季ぶりに1部復帰を果たしたが、全国上位の経験を持つ富士大、八戸学院大、青森大の壁は今春まで破れなかった。だが今季は八戸学院大、青森大から各1勝。「今度は富士大に挑戦です」と嶋崎監督は静かに闘志をみせた。【北村宏平】