来秋ドラフトの超目玉、創価大の最速156キロ右腕、田中正義投手(3年=創価)が開幕戦に先発し、最速152キロで5回無失点に抑えた。今夏は大学日本代表のエースとして活躍。秋初戦は、1安打5奪三振の省エネ投球で、7回コールドで駿河台大を破った。

 田中は、最速156キロを誇る自慢の直球に緩急を付けた。打順や力量、シチュエーションを見極めて「真っすぐにも強弱を付けました」と言った。1回にこの日最速の152キロをマークしたが、140キロ台前半でコースを狙う場面があった。全力投球は「2~3球」と、貫禄の省エネ投球で5回80球、無失点に抑えた。

 開幕前夜は興奮で寝付けず、睡眠時間は5時間程度だった。「体の切れは良くなかった」と本調子ではなかった。それでも巨人山下スカウト部長は「来年の目玉。プロのローテーションに入る力がある」と絶賛した。今夏のオープン戦は中4日で約100球投げる日々を繰り返した。「試合でしか経験できないことがある。まして高校ではピッチャーをやってませんから」と言った。

 創価高では外野手の異色右腕。6月のNPB選抜戦で7者連続三振を奪い、一躍注目を浴びた。体重は3キロ増の90キロにアップ。「個人の成績より、全員の力で優勝したい」と誓った。