東北学院大のプロ注目右腕、本田圭佑(4年=東北学院)が6回参考ノーヒットノーランを達成した。打者19人に68球を投げ、1四球1犠打7奪三振。6回コールドで宮城教育大に先勝し、6季ぶりのリーグ制覇に向けて好スタートを切った。

 東北学院大エース本田が、チーム開幕戦を自身初の無安打無得点で飾った。6回参考ながら、許した走者は初回先頭の1四球だけ。本田は「6回なので意味ないだろうと思っていた。できれば9回したかった」と本音で話した。

 初戦の緊張はあった。与四球後、「開き直って思い切り投げたのが結果につながった」という。菅井徳雄監督(58)は「2回以降は本来の投球をしてくれた」と評価した。春は優勝した仙台大との初戦で9回逆転サヨナラ負けし、13季ぶり3位に沈む悔しさを味わった。自己最速は147キロだが、今春は145キロ止まりだった。春以後はフォームを見直し、右ひじが下がる癖を修正。「上からたたくような投げ方にしたら真っすぐが良くなった」と自信を取り戻した。

 投球の角度も増し、8月の社会人相手の練習試合で完封。練習では最速146キロまで復調し、この日は144キロで3回裏1死から2者連続の空振り三振に仕留めた。プロ4球団のスカウトが視察する前での快投。「出すつもり」とプロ志望届も近日中に提出予定だ。

 サッカー日本代表の本田圭佑と同姓同名。高校時代は名前が先行したが、今は実力で話題を集める。まだ全国経験はないが、神宮に出場すれば再注目必至だ。「(同姓同名に)今は何も感じませんが、むしろ話題にしてやりたい」。大学最後の秋に、全国マウンドを目指す。【佐々木雄高】

 ◆本田圭佑(ほんだ・けいすけ)1993年(平5)4月24日、仙台市生まれ。柳生小3年から西中田ゴールデンアクロスで野球を始める。柳生中では軟式野球部で遊撃手。東北学院で投手に転向し、2年春からエース。夏2年連続8強。大学では2年春にリーグデビュー。リーグ通算12勝5敗。家族は両親と弟。右投げ右打ち。179センチ、82キロ。血液型A。