今季限りで引退する中日和田一浩外野手(43)が引退試合でいきなり場内を沸かせた。

 2回の第1打席で左翼線にライナー性の安打を放った。中日はこれをきっかけに先制の4点をつかんだ。打者一巡で回ってきた第2打席は空振り三振だった。

 そして迎えた5回の第3打席が現役最後になった。歳内の141キロを強振して遊ゴロに倒れた。「現役引退」が場内にアナウンスされると、帽子を取って歓声に応えた。阪神鳥谷から花束を受け取り、続いて4人の子どもたちから花束を贈られると涙をこぼした。ベンチで出迎えた谷繁兼任監督らも泣いていた。

 今年6月に通算2000安打を達成し、8月には歴代3人目の両リーグ1000安打も達成した。通算成績は1968試合、6766打数2050安打、打率3割3厘、319本塁打、1081打点だった。