阪神は9月30日、和田豊監督(53)の今季限りでの退任を発表した。大阪市内の電鉄本社で行われた球団取締役会で、和田監督からの「リーグ優勝を逃した責任をとり、今シーズンをもって退任したい」との申し出を了承。CS争いが決着していない段階ながら発表となった。

 南球団社長は「(9月26日)広島遠征の土曜日に話をしました。その時に『優勝を逃したら(辞任を)申し出るつもりでした』と言っていた。監督とは8月くらいから『去年(2位)の上をいかんといかんぞ』という話をしてきているから」と、広島入りした夜、退任を通告していたことを明かした。

 和田監督は、真弓前監督の後を受け、12年から指揮を執った。初年度は5位に沈んだが、2年目は2位、3年目となった昨季は2位からCSを初制覇して、日本シリーズ進出を果たした。単年契約を更新し、4年目に突入した今季は歴史的な大混戦の中で苦しみながらも8月に首位に立つと、9月上旬まで首位を守った。

 だが、最後の12連戦でつまずいた。7試合を終えた時点で1勝6敗と大失速。27日の広島戦に敗れて優勝が消滅した。電鉄本社、球団ともに「優勝争い」を続投の目安としていたが、それが不可能となったことで退任を決断したという。

 なお、南球団社長が「日本シリーズ終了までやっていただく」と話したように、今日1日のヤクルト戦、甲子園最終戦となる広島戦ペナントレース残り2試合と、ポストシーズンも、引き続き指揮を執る。