日本ハム斎藤佑樹投手(27)にクライマックスシリーズ(CS)初登板の可能性が広がった。次回先発が5日宮崎で行われる秋季教育リーグ(みやざきフェニックスリーグ)のオリックス戦(清武第2)に決定。CSメンバー入りを争うライバルより先に、同リーグの初戦でアピール機会が与えられた。結果を残せば、CS第1ステージ(S)を突破した際の同ファイナルS序盤の登板が現実味を帯びてくることになりそうだ。

 佑ちゃんがライバルの先陣を切って猛アピールに挑む。5日から開幕するみやざきフェニックスリーグが、シーズン終盤から続く猛デモの終着点となりそうだ。「とにかく、全体的なバランスとフォームを維持することですね」。次回先発が同リーグの開幕戦、オリックス戦に決定した。CSでの出番獲得へ、しのぎを削る先発枠の競争の1番手として登場する。誰よりも先に首脳陣へ好印象を与えられるチャンスを得て、気合がみなぎった。

 8月以降の好投で得たCS「内々定」から「内定」へ昇格する好位置につけた。8月8日に再昇格後、1軍で5試合に先発。勝ち星は1勝止まりだが、いずれも5回以上を投げて試合をつくった。チームはCS第1Sを突破した場合、同ファイナルSの序盤は先発要員を1試合2人そろえる「ダブル先発」構想を練る。とっておきのプランに入る有力候補の1人。「変わらずですね。いい感じを続けたい」と、これまで通りの投球をすることがメンバー入りの近道だと信じる。

 2日は、札幌ドームで全体練習に参加。リラックスした表情で汗を流し、気負いはない。栗山監督はCSファイナルSの先発について「決めない、最後まで。フェニックスで投げて、一番いいヤツを行かせる」と明言した。結果がすべての南国宮崎での先発へ「前回(9月25日オリックス戦)、フォークを狙われている感じもあったので、いろいろ考えたい」。手応えつかむフォーク主体の投球スタイルを進化させながら、吉報をつかみ取る。【木下大輔】