東北福祉大は7回コールドで東北学院大を下して1勝1敗とし、今日5日の3戦勝負に持ち込んだ。3番楠本泰史内野手(2年=花咲徳栄)が3打席連続二塁打で計3打点と活躍。先発右腕の波多野陽介(3年=日本文理)も6回を1安打無失点で勝利に貢献した。

 東北福祉大が勝ち点奪取に逆王手をかけた。前日3日の初戦はエース佐藤優(4年=古川学園)で落とした。逆にこの日は、東北学院大のエース本田圭佑(4年=東北学院)を攻略。サヨナラコールドの大勝で雪辱した。前日から打者7人を組み替えた大塚光二監督(48)は「リーグ戦の前から、打順もスタメンもいい選手を使うと伝えている。柔軟に受け止めてくれた」と評価した。

 1番から今春の3番に戻った楠本が活躍した。初回裏2死三塁の好機で空振り三振に倒れたが、第2打席から発奮した。3回裏2死三塁から中越え二塁打でガッツポーズ。5回裏1死一、三塁では走者一掃の右中間二塁打で、相手エースを降板させ、最後は右翼線二塁打から7回コールド勝ちを決めるホームを踏み、仲間たちとハイタッチを交わし合った。

 楠本は今春リーグ打点王(13点)で打率3位。前節までの打率2割3分3厘から3割ジャストにし、計8打点で首位と2点差の3位タイに浮上した。楠本は「気合が入りました。悩みましたが、しっかりボールを見極めてスイングできた。ほっとしました」と復活をアピール。大塚監督も「期待に応えてくれた」と目を細めた。

 投げては波多野がゲームメーク。5回1死から二塁打を許したが、動じることなく、後続を2者連続の空振り三振で切り抜けた。わずか1安打の波多野は「チーム内の競争が激しくて結果を残さないと投げさせてもらえない。最低限の仕事はできたと思う」とアピール。「明日取らなければ今日勝った意味がなくなる」と3戦勝負に闘志を燃やした。【佐々木雄高】