ソフトバンクが22日に行われるドラフトに向け、智弁学園(奈良)広岡大志内野手(3年)をリストアップしていることが11日、分かった。長打力が魅力で、180センチ、80キロの大型内野手。将来性十分な大砲を獲得候補に挙げている。

 180センチ、80キロという体つきだけでなく、そのスイングはスケールの大きさを感じさせる。広岡は昨年、1年先輩の巨人岡本と甲子園に春夏出場。夏は初戦の明徳義塾戦で敗退したが、9回に満員の左翼スタンドへ本塁打を放っている。主将として迎えた今夏は奈良大会2回戦で天理に敗れたが、1回戦では複数球団のスカウトの前で3ランを含む3安打。思い切りのいいスイングと長打力を見せつけた。

 大型遊撃手だけに、将来的にはホットコーナーの三塁という選択肢もありそうだ。三塁には今季もフルイニング出場しチームトップの35本塁打を放つなど、主軸を張る松田がいるが、今年で32歳。次世代の育成は必要となってくる。現在、ファームの強打の右の内野手は7年目の猪本、1年目の古沢の2人。育成でも白根、勧野しかいない。今宮、高田、牧原らが育っている二遊間に比べ、将来を見据えれば三塁手は補強ポイントと言える。

 9日のスカウト会議後、小川一夫編成・育成部部長兼スカウト室長は「現有戦力で戦えるので、伸びしろを大きく持っていることが大事」と話していた。90勝と独走しリーグ連覇を飾ったチームには、即戦力より将来性を重視する余裕もある。

 ドラフト1位は最速152キロ右腕の県岐阜商・高橋純平投手(3年)や最速151キロの今夏甲子園V左腕の東海大相模(神奈川)小笠原慎之介投手(3年)ら競合必至の高校生を軸に、例年通りドラフト当日まで熟考する構え。他球団との兼ね合いはあるが、評価している広岡の存在もドラフトで注目される。

 ◆広岡大志(ひろおか・たいし)1997年(平9)4月9日、大阪府生まれ。小、中学校とオール松原ボーイズに所属し、中堅、三塁を守った。智弁学園では主に外野と三塁で、2年秋から遊撃。甲子園は14年春夏出場し、春は4番右翼、1番右翼で出場。夏は7番三塁で1本塁打。趣味はスノーボード。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。血液型O。