阪神藤井彰人捕手(39)が13日、兵庫・西宮市内の球団事務所で引退会見を行った。

 背番号50のユニホームを身にまとい、会見場に姿を現した。引退理由について「去年、おととしくらいからけがも多かったですし、体も1つの原因であります」と話した。

 今季は71試合に出場と貢献。しかしチームは3位と優勝を逃したこともあり「少し寂しいですね。優勝出来なかったということと、もっとやれたんじゃないかという気持ちがある。いつもテレビで他チームのビールかけを見て悔しいなと思っていた。特にこのタイガースではやりたかったですね」と悔しげに語った。

 阪神での5年間について「タイガースという人気球団に来て初めはびっくりしたんですけど、その中でプレー出来て最高の5年間でしたし、良かったです」と述べた。プロ生活を振り返って自身の取りえを問われると、間髪入れず「顔ですかね」と一言。「そうやって言って欲しそうですから(笑い)」と笑顔も見せた。また、今後について「今のところ特に決まってないです。これから考えます」と話した。

 藤井は近大から98年ドラフト2位で近鉄に入団。04年オフの近鉄・オリックス合併に伴い、分配ドラフトで楽天に移籍。10年オフにFA宣言し、阪神へ。プロ生活17年で通算1073試合に出場。2395打数565安打の打率2割3分6厘、10本塁打、173打点。08年には岩隈(マリナーズ)と最優秀バッテリー賞も受賞した。