「ヨシノブ2世」に注目! 阪神が22日のドラフト会議に向けて、慶大・谷田成吾外野手(4年=慶応)を上位候補としてリストアップしていることが16日、分かった。高校でアーチを量産し、飛距離が魅力の左のスラッガーだ。慶大でも4番を張り、今秋のリーグ戦で3試合連続本塁打を放つなど、パンチ力を見せつけた。慶大OBの巨人高橋由をほうふつさせる打撃が高く評価されている。

 強肩ぶりも認められ、総合力に秀でた即戦力の外野手として位置づける。今季まで左翼を守ってきたマートンの退団が決定的で、外野の定位置が空く。伊藤隼らも決め手を欠いており、次代のレギュラー候補を求めている。13日に東京6大学の最多安打新記録となる通算130安打を放った明大・高山俊外野手(4年=日大三)は最上位候補として名を連ねるなど、大学生の好打者に「ポスト・マートン」として期待する。

 この日、ドラフトを指揮する高野球団本部長と佐野統括スカウトが大阪市内の電鉄本社を訪れ、坂井オーナーに指名方針を説明したとみられる。今後、新監督の意向を確認する手続きをへた上で、数十人の候補から1位指名を絞り込む方向だ。ウイークポイントを克服すべく、大学生野手の上位指名も現実味を帯びる。

 ◆谷田成吾(やだ・せいご)1993年(平5)5月25日、埼玉・川口市生まれ。川口リトルで野球を始め、中学1年で世界大会準優勝。東練馬シニアでは中2夏に全国4強。慶応では1年春から4番で3年春に神奈川大会優勝。高校日本代表にも選ばれAAAアジア選手権制覇。慶大では3年春ベストナイン。2年連続で大学日本代表に選出された。50メートル6秒2、遠投120メートル。183センチ、89キロ。右投げ左打ち。