阪神はドラフト1位指名でヤクルトとの競合の末、明大・高山俊外野手(4年=日大三)の交渉権を獲得した。

 金本知憲新監督(47)が左手で当たりくじを引いた。最初に上部にあったくじをつかんだが、すぐに底にあるくじと取り換えた。くじを開くと、ヤクルト真中監督が大きなガッツポーズをし、獲得に失敗したと思われたが、その後、金本新監督が引いたくじが当たりであることが判明。前代未聞の珍事件で交渉権を無事に獲得した。

 「ありがとうございます。ビデオ判定でホームランに覆った、そういう心境です。どきどきしましたね。真中監督の叫びにだまされて(くじの中を)見なかったんですよね。良かったです」と笑顔を見せた。どのタイミングで分かったのかとの問いに「連盟の方から言われて。それまで全然気付かなかったです。やっぱり自分で開いて見て、よしっと言うのをやりたかったんですけど」と苦笑いを浮かべた。「将来性を見込んで指名させていただきましたので、僕と掛布さんでしっかりやっていきたいと思います。将来的に3、4番を打てるようにしていきたい。一緒に頑張ろう。練習はきついですよ」と激励の言葉を送った。19日の就任会見後、初仕事で大きな仕事をやってのけた。