今季、国内フリーエージェント(FA)権を取得した日本ハム大野奨太捕手(28)が26日、権利を行使せずに残留することを表明した。札幌市内の球団事務所で交渉し、2年契約の年俸4500万円プラス出来高払い(推定)で合意。背番号も、師と仰ぐ中嶋兼任コーチを引き継ぎ「27」に変更される。「『戦力として、必要な人材』だと言っていただいたのもうれしかった。いい言葉をいただいて、恩返ししない男はいない。勝って評価されるポジション。優勝を目指してやりたいです」と誓った。

 当初から、残留することが基本線。「チームのこと、自分の将来のこと。思っていることを話しさせていただきました」。打倒ソフトバンクへ。島田球団代表は「巨大戦力だと言われているけど、そうじゃなくて、足りないものがウチにはある、と奨太も言っていた」。リーグV奪回へのビジョンをぶつけ合った。

 古田敦也、伊東勤ら名捕手がつけた背番号「27」。「正捕手が背負うことが多い番号というイメージ。中嶋さんがつけて、なおさらほしくなった」。留任する選手会長として、チームを引っ張る存在になる。明日28日から始まる沖縄・国頭での秋季キャンプにも参加を直訴。「新しいコーチの方もいるし、投手も多くいる」。コミュニケーションを取り、来季への準備をスタートさせる。【本間翼】