夢のトリプルスリーへ、身だしなみから変える。DeNAの梶谷隆幸外野手(27)が8日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3700万円増の8300万円(推定)でサインした。茶色だった髪を黒く染めて登場し「来季のテーマは好青年になること」と宣言。「今まで髪の色がどうとか思ってなかったけど、1年間は貫く」と、強い決意を示した。

 先を越された悔しさをにじませた。今季ヤクルト山田とソフトバンク柳田が3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーを達成。「自分もいつか成し遂げたい夢。彼らに負けないように、いつか見返してやろうと思っている」。偶然にも2人は黒髪。意識したわけではないが、「年齢的に落ち着こうかなと思ったし、筒香と一緒にチームを引っ張る立場ですから」と、自覚を口にした。

 挑戦の10年目になる。悩まされてきたシーズン中の体重減対策として、1日5食でパワーアップを図っている。このオフで6キロ増やし、現在は84キロ。「公式戦がすべてなので、練習を減らすことも必要。体重と筋力が増えてから足も速くなった」と不安はない。さらに、ラミレス新監督からは「2番中堅」での起用を示唆されている。「つなぐことは大前提で、1発もあるところを見せる。盗塁王は絶対に取り返したい」。生まれ変わった梶谷が、偉業に向けて突っ走る。【鹿野雄太】

 ◆選手の髪 今オフは森(西武)が「オフ仕様です」と金髪で、田村(ロッテ)が「野球以外でも目立ちたい」と左右非対称の奇抜な髪形で契約更改に登場。ブルージェイズからFAの川崎は「朝起きて玉手箱を開いたらこんなふうになってしまった」と白髪のように見えるワックスを塗ってトークショーを行った。一方、オリックスからヤクルトに移籍した坂口は「最初が大事なので」と金髪を黒く染め直し、ひげもそり落として会見に臨んだ。