オリックス糸井嘉男外野手(34)が13日、神戸市内でのトークライブに日本ハムから移籍後初出演した。「伝説」がささやかれる球界の“超人”は、数々の秘話を明かしてファンサービスを連発した。

 まず少年時代について。右投げ左打ちのルーツは意外なところにあった。「(阪神2軍監督の)掛布さんかな。最初は右打ちだったけど、映像を見てカッコイイと思ったので」。

 足が速くなった理由も面白い。「お父さんが自転車を買ってくれなかったから。だから友達の家に行くにも走って行っていた。友達の自転車の後ろについて走ってた。ウソのようなホントの話。小学校の時はマラソン大会とか全部1位でしたよ」と驚かせた。

 打席前のルーティン(手順)は、今季まで阪神に在籍したあの外国人を参考にしていた。「まず屈伸してから素振りを2回。素振りはマートンを意識してます。彼は神様。練習を見てて、やるべきことを丁寧にやっている」と明かした。

 今季は主将を任されたがチーム、個人とも不本意に終わった。巻き返しの気持ちは強い。あっという間に過ぎた70分間のイベントを終えると「楽しかった。逆にエネルギーもらえた」。野球少年が多く訪れた観客に感謝した。【大池和幸】