その名に恥じない激走だ。西武のドラフト6位、本田圭佑投手(22=東北学院大)が17日、新人トップの持久力を披露した。西武第2球場で行われたヨーヨーテスト(20メートル走を決められたペースで何回往復できるか計測するもの)で131本を記録した。土のグラウンドで足場が良くない中、最後まで残り「すごい持久力? いいえメンタルです」と、胸を張った。

 一発で覚えてもらえる名前だが、気持ちの強さも本家ばりだ。「今日は持久力でしたが、次はピッチングとかもっと別の部分で1番になりたい。この中で1番になれなくては、もっと上に行けない」とサッカー日本代表の本田圭佑と同じように、自分に厳しい面をのぞかせた。

 サッカーの本田がACミラン入りを決めた時に、おうかがいを立てた「リトル本田」も心の中にいる。「自分はチームを選べたわけではないので、どこのチームでプレーするべきか聞かなかった。だからまだ出てきたことはありません」と言いながらも、この日のヨーヨーテストで「120本を過ぎたあたりからきつかった。でも、ここでもうひとふんばりしなきゃと思えた。その時は、いたのかなと思います」と振り返った。

 週明けにはプロ入り初のブルペンにも入る予定。キャンプに向けて少しずつ準備を整える。「ここまではケガもせず、離脱しないでできている。順調だと思います」。野球版の本田圭佑が、いよいよ本格始動する。【竹内智信】