阪神のドラフト5位青柳晃洋投手(22=帝京大)が18日、鳴尾浜球場で初めてブルペン入りした。サイドハンドの低い位置から、本田ブルペン捕手を立たせて36球。「下投げロケット投法」を披露した。新人一番乗りを果たした青柳は、プロ初ブルペンをこう振り返った。

 「まだフォームチェックの段階なので納得いかないところが多かったです」

 ブルペンには1カ月以上入っていなかったため、手探りの段階だったようだが、変則右腕に周囲からは早くも期待の声が上がった。青柳と同じ右サイドハンドとして、一時代を築いた伊藤敦規トレーニングコーチだ。

 「周りの人によく似ていると言われるんだけど、腕がかなり振れるタイプ。クセ球だと感じた。打者に嫌がられる投手だね」

 伊藤コーチは現役時代、阪急(オリックス)、阪神で活躍した。00年にはリーグ最多71試合に登板するなど、鉄腕リリーバーとして知られる。そんな伊藤コーチが「打者に嫌がられる」と評したことからも、即戦力としての期待がかかる。

 「いつもひざを擦る(くらい低い姿勢から投げる)んですが、きょうは擦らなかった。もう少し(投げる位置は)下がると思います。まずは真っすぐをしっかり投げられるように」

 早くも始まった1軍キャンプへ向けた新人のアピール合戦。その火ぶたを切ったのは、いきなり実戦派としての片りんを示した青柳だった。

 ◆下投げロケット投法 青柳は変則投法のネーミング募集を検討。日刊スポーツでは、大ヒットテレビドラマ「下町ロケット」にちなんだ「下投げロケット投法」を提案。直球は「ロケットストレート」、スローカーブは「月面カーブ」との呼称も提案した。