ヤクルトの人気マスコットつば九郎が、侍ジャパンに“初招集”される可能性が急浮上した。3月5日に行われる日本代表-台湾戦(ナゴヤドーム、午後7時開始)に、中日の人気マスコット、ドアラとともに参戦する見通しであることが21日、分かった。侍ジャパン入りは12球団のマスコット界初。17年WBCに向けた強化試合を、得意のパフォーマンスで盛り上げることになる。

 つば九郎は、前日20日の契約更改で1万3000円アップの年俸2万2000円を勝ち取ったばかり。大幅アップ後の会見では「さむらいにもはいりたいです」と猛アピール。ドアラも侍ジャパン入りを熱望する中、試合当日はデーゲームの中日-ヤクルト戦で、昨年まで中日で活躍した山本昌広氏(50)の引退試合が行われる。両チームが名古屋に滞在している縁があり、マスコット界の“夢”が実現する格好だ。

 侍ジャパンにとっても、台湾戦は17年WBCに向けて、重要な強化試合になる。小久保監督は2月のキャンプで各球団を回り、メンバー選考を行う予定。アマチュア球界からは、創価大のドラフト1位候補、田中正義投手(3年=創価)をリストアップするなど、チームの底上げを狙う。

 そんな真剣勝負の中で、つば九郎の「くるりんぱ」や、ドアラの「バック転」は見られるのか。台湾戦では、若い女性をターゲットにしたアニメ「おそ松さんシート」や「クマタンシート」を発売するなど、新たなファン層拡大にも取り組んでいる。老若男女一体となって世界一を目指す侍ジャパンの戦いに、つば九郎とドアラが参戦していく。

 ◆つば九郎のパフォーマンス 代表例は試合中断中にお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のネタ「くるりんぱ」を披露することが挙げられる。帽子を1回転させながら、かぶるという一芸。ファンの間では、めったに成功しないことでも有名。また客席のファンにバズーカで粗品をプレゼントする際は、相手チームのマスコットに向けてもバズーカを撃ついたずらな部分もある。試合前はアップ中の選手に交じり、屈伸などストレッチを行うチームの愛されキャラ。