中日のドラフト1位小笠原慎之介投手(18=東海大相模)が28日、韓国・LGとの練習試合(北谷)で実戦デビューした。先頭から2者連続で四球を与えながら、安打は不運な内野安打1本のみ。1回1失点に谷繁監督は「上々な出だし」とうなずいた。球団のスピードガンで最速146キロをマーク。9日にブルペンでたたき出した数字を実戦マウンドでも出し、3月6日のオープン戦ヤクルト戦での本拠地ナゴヤドームデビューを確定させた。

 小笠原は悔しそうに初実戦を振り返った。「四球を2つ出したのが一番痛いと思いました。悔しさしかないですね。100(の力が)出てない割に抑えられたという感じ。(自己採点は)50点ぐらいでしょう」と厳しかった。

 デビュー戦の緊張を感じながら、直球の現状を知るために多投した。「韓国チームは真っすぐに強いと聞いたので、試してみたい」と、23球中ストレートは19球。空振りを奪うなど手応えを感じる部分もあった。

 森ヘッドコーチは「この時期に投げられたのが一番の収穫。名古屋でどう投げたいかというのが伝わってくる練習内容。(3月6日は)投げさせてやるよ」とお披露目が決定。次回登板も1イニングの予定で、その後はイニング数を重ねるために2軍教育リーグで登板する可能性もある。

 小笠原は「結果を残してもっと注目されるピッチャーになりたいです」と力を込めた。「開幕1軍」を掲げるドラフト1位左腕が、名古屋のファンに名刺代わりのアピールをする。【宮崎えり子】