オリックスがブルペンのてこ入れに、育成1位のルーキー塚田貴之投手(22)の支配下登録を検討していることが4日、分かった。球団関係者が「候補に入っている」と1軍戦力にする準備を進めていることを明かした。

 3カードを終え3勝5敗。つまずきの原因は、中継ぎ、救援陣の不安定さだ。佐藤達が2試合連続で救援に失敗して敗戦投手になり、配置転換を検討されている。抑えのコーディエも安定感に欠ける。そんな不安定さがチーム救援防御率7・25に表れる。

 そこで首脳陣の目に留まったのが、ウエスタン・リーグで10試合0勝2敗1セーブ、防御率1・74の育成左腕だ。支配下登録案が検討される以前から、酒井投手コーチは「左のサイドから145キロくらい投げる。スライダーもいいと聞いています。チームには左投手も少ないしね」と注目していた。塚田もプロ入りに際し「自分の持ち味は強気な投球スタイル。1日でも早く支配下になり、堂々と投げられるようになりたい」と強い意気込みを示していた。現在、1軍の中継ぎ左腕は松葉だけ。入団から半年未満で、育成ルーキーに好機が巡ってきた。

 ◆塚田貴之(つかだ・たかゆき)1993年(平5)9月26日、茨城県生まれ。白鴎大足利では2年秋の県4強が最高戦績。白鴎大では1年秋からベンチ入り。大学時代の直球最速は143キロ。スライダーも武器。15年ドラフトで育成1位。推定年俸250万円。184センチ、82キロ。左投げ左打ち。