巨人が近未来の投手王国形成へ、ドミニカ共和国のダイヤの原石を磨く。同国出身で最速153キロ右腕のマヌエル・ソリマン投手(26)の獲得が基本合意に達したことが12日、分かった。育成契約となる見込みで、近日中にも発表される。また、サムエル・アダメス投手(21)の獲得へ調査に動いていることも判明した。

 ともに米国ではメジャー実績はないが、潜在能力を高く評価された。ソリマンは先発型で150キロを超える速球が武器。アダメスは救援投手で直球は140キロ台だが、195センチの長身からのスリークオーターで希少価値が高い。

 数年後の戦力として熟成させる。巨人は今季から3軍を新設。中長期的な展望に立ち、外国人補強も即戦力と育成タイプに分けている。14年に当時20歳だったキューバ人投手のメンドーサを獲得。当初から支配下契約だったが、育成を重視し丁寧な指導を続け、1軍を狙える位置にまで成長した。堤GMは1月にドミニカに渡り、現地で情報を収集。また今回の獲得は担当者を派遣し、トライアウトを開いて能力を徹底的に見極めた。

 外国人選手は現在、支配下8人、育成1人。さらなる加入で競争の活性化を図る。未来を見据えて重厚なチームを創造する。

 ◆マヌエル・ソリマン 1989年8月11日、ドミニカ共和国生まれ。07年から米ツインズ傘下のマイナーに所属し、最初の2年間は内野手。09年から投手に転向し、13年まで米国でプレーした。米国では1Aが最高でマイナー通算22勝25敗、防御率3・86。14年からは母国の国内リーグに所属した。189センチ。右投げ右打ち。

 ◆サムエル・アダメス 1994年9月27日、ドミニカ共和国生まれ。14年から2年間、米ロイヤルズ傘下のマイナーでプレー。ルーキーリーグで3勝2敗、防御率3・56。195センチ。右投げ右打ち。