記録更新はいったんお預け。野手出場4試合連続本塁打中の日本ハム大谷翔平投手(21)は、あさって15日西武戦(札幌ドーム)登板へ向けた調整に入るため、今日13日同戦(同)から欠場する見込み。12日、東京から北海道へ移動した栗山英樹監督(55)は「使わないよ。まずは(投手として)勝たなきゃダメ。圧倒する投球をしてほしい」。打線の迫力が低下することは否めないが、当初から変わらない「二刀流は投手が軸」の姿勢を貫く。

 今季は7試合に登板して1勝3敗。一方で、打撃は打率3割2分2厘、7本塁打と数字が伸びているが、優勝を狙うため、チームが勝ち星を積み重ねるためには、先発投手として週1度の登板にしっかりと結果を残すことが最善だという考えは不変。「普通に考えたら、(西武戦の)札幌ドームよりも、ヤフオク(ドーム)の方がいいでしょ」と、今カードは投手に集中させ、再び狭い球場が舞台となる次カードのソフトバンク戦(17日北九州、18、19日ヤフオクドーム)で打棒爆発することも期待した。

 11日のオリックス戦に勝って勝率を5割に戻し、今季初の3連勝がかかる今日13日西武戦。前カードは中田やレアード、田中賢にも1発が飛び出す本塁打攻勢だったが、同監督は「悪いことじゃないんだけど、これでいいのかというのはある。(広い)札幌ドームに帰って大丈夫なのか」。本来はつなぎの打撃に足を絡めるのがチームのスタイル。大谷不在の打線で白星をもぎ取るために、本拠地に戻って足元を見つめ直す。【本間翼】