張本勲氏がコリジョンルールに3度目の「喝!」。

 19日、TBS系テレビ「サンデーモーニング」に出演。14日の広島-西武戦で広島がコリジョンルールの適用によってサヨナラ勝ちを収めた。同点の9回2死一、二塁で赤松が中前安打。二塁走者の菊池が一気にホームへ。クロスプレーとなり、アウトの判定となったが緒方監督が抗議し、リプレーでの検証へ。約10分間の検証の結果、コリジョンルールが適用されて判定が覆りセーフに。史上初めてコリジョンルールでのサヨナラが成立した。

 「まずはこれを決めた野球界の協会の人、責任問題になりますよ。日本のプロ野球がダメになります。完全なアウトですよ、あれ。アンパイアはなぜ、あれ(アウト)で押し切らないかと。監督はたまったもんじゃない。アウトをセーフと言われたら。百害あって一利なし。もし来年もやりだしたら、決めた人の名前を全部発表ですよ。責任を取ってもらいたい。プロ野球がダメになります」。

 張本氏がコリジョンルールに異を唱えるのはこれで3度目。

 4月3日の放送では「こんなルールよく作ったね。私も反対です。ぶつかってね、ケガは付きものよ。だから迫力があってスリルがあるんだけどねえ。意図的にぶつかったらアウトにすればいいのよ。ちょっと難しくなりますよ。このルールは」。

 5月15日の放送でも「喝! 何回も言ったように何でこんな規約を決めたのかねえ。三者三様でね、選手はとまどう、キャッチャーもとまどう、アンパイアも困る、ファンは迫力のないプレーは見たくない」と批判。さらに「責任者に聞きたいわ。はっきり激突した時は(走者を)退場とか出場停止にすればいい。アンパイアも判断に困る。来年もやるようなら責任問題になるから。やめた方がいい。絶対やめた方がいい。(14年にルール導入の)アメリカの真似してどうするの。日本は日本流の日本のファンに分かるようなルールを作ってもらわないと」と批判した。

 【コリジョン(衝突)ルールとは】

 今季から本塁での危険な衝突を避けるための規定が、公認野球規則に追加。「得点しようとしている走者は最初から捕手に接触しようとして(中略)走路から外れることはできない…」「捕手がボールを持たずに得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない。もし捕手がボールを持たずに走者の走路をブロックしたと審判員が判断した場合、審判員はその走者にセーフを宣告する」などが明記。リプレー映像の使用を、本塁上でのクロスプレーでも適用する。今季はここまで4度適用され、当初アウトの判定がセーフに覆っている。