体重100キロ超の「ハマの夏男」が好調広島を一蹴した。DeNA筒香嘉智外野手(24)が、1点を追う4回に17号同点ソロを放ち、試合の流れを変えた。1ボールからの2球目、甘く入ってきたスライダーをつぶしにいった。打球を低弾道のままスタンドインさせると「1打席目を引きずることなく、2打席目はいい心の準備ができた。絶対にやり返してやるという気持ちだった」と納得顔。三飛に倒れた1打席目の借りをお釣りもつけて返した。

 夏日は大歓迎だ。通常は体力を奪う暑さは大敵になる。だが、筒香には無縁の概念だ。「寒いと体が動かない。暑さがきついと思ったこともない。むしろ、気持ちいい。これからが楽しみです」。気温の上昇とともに早出の頻度が増え、声のトーンも上がってきた。

 今季からは食生活の改善に着手。主食を白米からビタミンB、ミネラルを豊富に含む玄米に切り替えた。炊飯器の水加減も、お手の物。玄米にショウガやシラスを混ぜたおにぎりを朝から3つは平らげる。「体重は100キロぐらいでキープしています」とキャンプ時から5キロ減を保っている。

 過去の成績も夏男を証明している。昨季までの通算66本塁打のうち7月は5月に並び12本塁で最多。さらに7月の打点44もトップ。「夏っていうだけでワクワクする。子どもの時からそうだったので」。夏バテ知らずの24歳は豪快に笑い飛ばす。ナイターで巨人が敗れたため、2位に浮上した。「広島が1位にいる。そこを倒さないと上にはいけない」。夏本番間近。筒香が横浜の夏を熱くする。【為田聡史】