楽天が大砲候補の補強に着手していることが7日、分かった。支配下選手登録期限の7月31日までに、ドミニカ共和国出身の左の長距離砲、カルロス・ペゲロ外野手(29)の獲得を目指している。既に獲得報道の出たキューバ出身のフェリックス・ペレス外野手(31)は、来日して身体検査を受診中。強打の野手2人を加えて、まだまだパ・リーグを熱くする。

 リーグ4位の楽天がCS進出圏内を目指し、さらなる補強に乗り出した。米球界関係者の話を総合すれば、現カージナルス傘下3Aメンフィスのペゲロをリストの最上位に置き、獲得に向けた調査を進めているという。14年には3Aで30本塁打、メジャー通算103試合13本塁打を誇る左の長距離打者。マリナーズ時代はイチローと一緒にプレーした経験がある。今季もマイナー44試合で打率2割8分3厘、5本塁打、27打点と変わらぬ打棒をふるっている。昨季にはNPBの複数球団から獲得の打診が届いており、楽天もリストアップして水面下で調査を続けていた。

 196センチ、118キロの体格から放たれる豪打を3位以内再浮上への起爆剤とする。今オフに獲得したゴームズは5月に退団し、開幕前の4番候補だったアマダーも度重なる故障で2軍調整を強いられている。大砲不在のチームは深刻な長打力不足に陥り、チーム本塁打は12球団最少の38本。4番ウィーラーがチーム最多の16本塁打を放つも、チーム2位は2本塁打と後が続かない。中軸の故障や不振も続いて3、5番を固定することができず、5月下旬には9連敗で最下位に沈んだ。シーズン中の外国人の大砲獲得は急務といえた。

 今季メキシカンリーグ64試合で14本塁打を放った左打ちのペレスに続く、第2の補強が本格始動した。既に来日しているペレスは近日中にも正式発表が行われる見込みで、野手2人が獲得に至れば支配下選手登録は69人となる。新戦力を加え、上位チームに再び食らいつく。

 ◆カルロス・ペゲロ 1987年2月22日、ドミニカ共和国生まれの外野手。11年マリナーズでメジャーデビュー。ロイヤルズ、レンジャーズを経て昨オフにレッドソックスからFAとなり、カージナルスとマイナー契約。今季メジャー出場はなく、傘下3Aで44試合に出場し打率2割8分3厘、5本塁打、27打点。メジャー通算103試合で打率1割9分4厘、13本塁打、37打点。196センチ、118キロ。左投げ左打ち。