巨人が得意の延長戦で痛恨の1敗を喫し、広島とのゲーム差を「8」に広げられた。8回に阪神に1-1に追いつかれ、今季9戦5勝1敗3分けと高勝率を誇っていた延長戦に突入した。だが、延長10回、3番手山口が1死からの四球でピンチを招いて3失点。4連勝して明日23日からの首位広島3連戦(東京ドーム)へ-、という青写真を粉砕された。

 安打が出ない。5月27日の初対戦で、3安打でプロ初完封勝利を献上した阪神岩貞に苦戦。チェンジアップとスライダーのコンビネーションにタイミングを外され、得点は小林誠の3号ソロのみ。7月下旬から首位広島を猛追した7連勝時は6試合で2桁安打と打ちまくったが、ここ6試合は4勝2敗も3試合が5安打以下。高橋監督は「何とか1点をというのはありましたけど、思うように打てなかった。(広島戦は)今日の試合の整理がまだしきれていないので時間がたてば考えます」と唇をかんだ。

 明日から本拠地で広島を迎え撃つ。6回と8回の2度の得点機で凡退した村田が「ここまで来たら負けられない」と言えば、9回2死一、二塁で右邪飛の長野も「決められれば終わっていた。申し訳ないです。(広島戦は)まず初戦を取れるように頑張ります」と厳しい表情で帰路についた。残り31試合。巨人が正念場を迎える。【浜本卓也】