広島が１９９１年（平３）以来、２５年ぶりのリーグ優勝を決めた。前回優勝翌年の９２年から昨年までの空白の２４年間をたどった。この間３位以上のＡクラスは６度、２度の最下位も味わった。
１９９１年＝優勝（７４勝５６敗２分け）
山本浩二監督のもと８６年以来５年ぶり６度目のリーグ優勝
日本シリーズでは３勝４敗で西武に敗れ７年ぶりの日本一を逃す
佐々岡真司投手が最多勝、最優秀防御率、ＭＶＰ、沢村賞
北別府学投手が最高勝率
川口和久投手が最多奪三振
野村謙二郎内野手が盗塁王
【ドラフト指名選手】
１町田公二郎外野手（専大）
２徳本政敬内野手（木本）
３佐藤貞治投手（鎮西）
４金本知憲外野手（東北福祉大）
５杉田勇捕手（富士学苑）
６伊藤真投手（八千代国際大）
７小畑幸司捕手（所沢商）
８大石昌義投手（鳴尾）
※この年オリックスがイチローを４位指名
- ９１年リーグ優勝を果たしてマウンド上で抱き合う大野豊（右）と達川光男のもとに駆け寄る広島ナイン
- １９９１年１０月１３日、優勝を決めマウンドで山本浩二監督を胴上げする広島ナイン
１９９２年＝４位（６６勝６４敗）
山本浩二監督
大混戦も首位から３ゲーム差の４位に終わり連覇ならず。ここから長いブランクがスタート
野村克也監督率いるヤクルトが１４年ぶりの優勝
北別府学が２００勝達成
達川光男捕手が引退
【ドラフト指名選手】
１佐藤剛投手（本田技研）
２菊地原毅投手（相武台）
３鈴木健投手（日本石油）
４吉本亮捕手（王子製紙春日井）
５井上浩司内野手（専大北上）
６多田昌弘投手（拓大紅稜）
７池田郁夫投手（花咲徳栄）
８高橋顕法投手（仙台育英）
- 広島・山本浩二監督（右）から通算２００勝を達成して名球界入りのブレザーを着させてもらう北別府学
１９９３年＝６位（５３勝７７敗１分け）
山本浩二監督
１９７４年以来１９年ぶりの最下位に沈む
ヤクルトが連覇
７月２０日、炎のストッパーとして活躍した津田恒実投手が脳腫瘍のため３２歳で死去
江藤智内野手が本塁打王
山本浩二監督が最下位の責任を取って辞任
ＦＡ制度、逆指名ドラフトがスタート
この年あたりから名物のスクワット応援が始まったもよう
【ドラフト指名選手】
１山根雅仁投手（岡山南）
２上田好剛投手（中山製鉄）
３玉木朋孝内野手（修徳）
４福地和広内野手（杵島商）
５田中由基投手（大商学園）
６品田寛介投手（花咲徳栄）
- 広島・津田恒実投手の投球フォーム
１９９４年＝３位（６６勝６４敗）
三村敏之監督
５月１８日の巨人戦で槙原寛己投手に完全試合を達成される
８月に江藤智内野手がセ新、プロ野球タイ記録の月間１６本塁打
長嶋巨人が中日との１０・８決戦を制し優勝
紀藤真琴投手が最高勝率
野村謙二郎内野手が盗塁王
北別府学投手が引退
川口和久投手がＦＡで巨人移籍
【ドラフト指名選手】
１山内泰幸投手（日体大）
２嶋重宣投手（東北）
３朝山東洋外野手（久留米商）
４高橋建投手（トヨタ自動車）
５横山竜士投手（福井商）
６田村恵捕手（樟南）
７井上絋一外野手（市和歌山商）
- 決勝ホームを踏みガッツポーズの野村謙二郎
１９９５年＝２位（７４勝５６敗１分け）
三村敏之監督
５月に前田智徳外野手がアキレス腱断裂で離脱
優勝したヤクルトから８ゲーム差の２位
山内泰幸投手が１４勝を挙げ新人王
野村謙二郎内野手がトリプルスリー達成
江藤智内野手が本塁打と打点の２冠
緒方孝市外野手が盗塁王
アカデミー出身のチェコ投手が１５勝を挙げる活躍
球団初のマスコット「スライリー」登場
西田真二外野手が引退
【ドラフト指名選手】
１長谷川昌幸投手（市銚子）
２吉年滝徳投手（関西）
３玉木重雄投手（三菱自動車川崎）
４伊予田一範外野手（千葉経大付）
５高山健一内野手（本田技研）
６鈴衛佑規捕手（伊丹西）
- １９９５年、巨人戦６連勝を飾った山内泰幸
１９９６年＝３位（７１勝５９敗）
三村敏之監督
前半戦を首位で折り返したが後半戦で失速。最大１１・５ゲーム差をつけた巨人に「メークドラマ」大逆転Ｖを許す
緒方孝市外野手が盗塁王
江藤智内野手が最高出塁率
新外国人のルイス・ロペス内野手が打点王
オフに小早川毅彦内野手が自由契約となりヤクルト移籍
【ドラフト指名選手】
１沢崎俊和投手（青学大）
２黒田博樹投手（専大）
３河野昌人投手（佐賀龍谷）
４福良徹外野手（新野）
１９９７年＝３位（６６勝６９敗）
三村敏之監督
ヤクルトが優勝
沢崎俊和投手が新人王
大野豊投手が最優秀防御率
緒方孝市外野手が盗塁王
ルイス・ロペス内野手が打点王もオフにダイエー移籍（００年に広島復帰）
前年入団のアルフォンソ・ソリアーノ内野手が退団（その後ヤンキースで大活躍）
【ドラフト指名選手】
１遠藤竜志投手（ＮＴＴ関東）
２兵動秀治内野手（佐賀商）
３林昌樹投手（興誠）
４小林幹英投手（プリンスホテル）
５倉義和捕手（京産大）
６青木智史外野手（小田原）
７岩崎智史内野手（平塚学園）
８橋本哲投手（天理）
- １９９７年、最優秀防御率 大野豊
１９９８年＝５位（６０勝７５敗）
三村敏之監督
横浜が３８年ぶりのリーグ優勝
ドラフト４位入団の小林幹英投手らの大活躍で５月初旬まで好調もその後失速
新外国人のネイサン・ミンチー投手が１５勝を挙げる活躍（０１年ロッテ移籍）
オフに三村監督が退任、大野豊投手、正田耕三内野手が引退
【ドラフト指名選手】
１東出輝裕内野手（敦賀気比）
２井生崇光内野手（東筑）
３矢野修平投手（高鍋）
４森笠繁外野手（関東学院大）
５小山田保裕投手（城西大）
６新井貴浩内野手（駒大）
７酒井大輔投手（春日丘）
８広池浩司投手（立大卒）
- 広島の正田耕三二塁手
１９９９年＝５位（５７勝７８敗）
達川晃豊監督
５月８日の中日戦で佐々岡真司投手がノーヒットノーラン達成
達川監督は２軍監督から１軍監督に昇格。本名の光男から晃豊（読み方は同じみつお）に登録名を変えて望んだが投手陣が振るわず５位に終わる
中日が１１年ぶり５度目の優勝
オフに江藤智内野手がＦＡで巨人移籍
【ドラフト指名選手】
１河内貴哉投手（国学院久我山）
２木村一喜捕手（日本通運）
３栗原健太内野手（日大山形）
４末永真史外野手（佐賀東）
５佐竹健太投手（ＮＫＫ）
６苫米地鉄人投手（山梨学院大付）
７松本奉文内野手（亜大）
８長崎元外野手（平塚学園）
- ベンチで笑顔を見せる広島・達川光男監督
２０００年＝５位（６５勝７０敗１分け）
達川晃豊監督
河野昌人投手がシドニー五輪出場
達川監督２年目も低迷し５位。責任を取って辞任
巨人が４年ぶり２９度目の優勝
【ドラフト指名選手】
１横松寿一投手（戸畑）
２広瀬純外野手（法大）
３玉山健太投手（山梨学院大付）
４甲斐雅人内野手（高鍋）
５田村彰啓外野手（秋田商）
６石橋尚登内野手（波佐見）
７岡上和典内野手（東海大）
２００１年＝４位（６８勝６５敗７分け）
山本浩二監督が復帰
ヤクルトが４年ぶり６度目の優勝
【ドラフト指名選手】
１大竹寛投手（浦和学院）
３大島崇行投手（山梨学院大付）
４石原慶幸捕手（東北福祉大）
５山本翔捕手（東筑）
６国木剛太投手（上宮）
７山本芳彦内野手（和歌山工）
８筒井正也投手（ヤマハ）
９天谷宗一郎外野手（福井商）
１０天野浩一投手（四国学院大）
- 監督就任会見で抱負を語る山本浩二新監督（左）、松田元オーナー
２００２年＝５位（６４勝７２敗４分け）
山本浩二監督
巨人が２年ぶり３０度目の優勝
前田智徳外野手がカムバック賞
オフに金本知憲外野手がＦＡで阪神移籍
７月に２代目オーナーの松田耕平氏が死去、松田元氏がオーナー就任
【ドラフト指名選手】
自永川勝浩投手（亜大）
２吉田圭投手（帝京）
４鞘師智也外野手（東海大）
５松本高明外野手（帝京）
２００３年＝５位（６７勝７１敗２分け）
山本浩二監督
新外国人のアンディ・シーツ内野手が打率３割１分３厘、２５本塁打と活躍（０５年に阪神移籍）
星野仙一監督率いる阪神が１８年ぶり４度目のリーグ優勝
入場者が９４万６０００人で１３年ぶりの１００万人割れ
【ドラフト指名選手】
１白浜裕太捕手（広陵）
３比嘉寿光内野手（早大）
４尾形佳紀内野手（ホンダ）
５仁部智投手（ＴＤＫ）
２００４年＝５位（６０勝７７敗１分け）
山本浩二監督
新外国人のラロッカ内野手が４０本塁打、１０１打点、３割２分８厘の活躍（２年プレーし退団）
中日が５年ぶり６度目の優勝
９月１８、１９日の２日間、選手会のストライキにより試合が中止
「赤ゴジラ」こと嶋重宣が首位打者、最多安打に輝く
【ドラフト指名選手】
１佐藤剛士投手（秋田商）
３森跳二投手（関西外大）
４丸木唯投手（輪島実）
５小島紳二郎投手（国士大）
６梅津智弘投手（国学大）
７金城宰之左投手（中部商）
８田中敬人投手（ＪＦＥ西日本）
- ２００４年首位打者の嶋重宣
２００５年＝６位（５８勝８４敗４分け）
山本浩二監督
史上初の交流試合実施
阪神が優勝、前広島の金本がＭＶＰ
新井貴浩内野手が本塁打王
黒田博樹投手が１５勝で最多勝
オフに山本監督が最下位の責任を取って辞任
２０００安打を達成した野村謙二郎内野手が引退
広島球場でかごに入ったボールを球審に届けるベースボール犬ミッキーが登場し大人気に。０７年に引退し０９年老衰のため１１歳で永眠
【ドラフト指名選手】
＜高校生＞
１鈴木将光外野手（遊学館）
２今井啓介投手（中越）
３斉藤悠葵投手（福井商）
４相沢寿聡投手（太田商）
＜大学・社会人＞
３梵英心内野手（日産自動車）
４梅原伸亮投手（京都学園大）
５飯田宏行投手（元ツインズ１Ａ）
- 通算２０００本安打を達成した広島・野村謙二郎（７番）は試合終了後にナインと一緒に祝福の記念写真
- ２００５年８月４日、ベースボール犬・ミッキーくんは名幸球審にボールを運ぶ
２００６年＝５位（６２勝７９敗５分け）
マーティー・ブラウン監督
ブラウン監督といえば退場。一塁ベースを引っこ抜くパフォーマンスも有名になった
中日が優勝
梵英心内野手が新人王
黒田博樹投手が最優秀防御率（１・８５）
７月に黎明期の広島を支えた名投手、長谷川良平さんが死去（享年７６）
【ドラフト指名選手】
＜高校生＞
１前田健太投手（ＰＬ学園）
３会沢翼捕手（水戸短大付）
＜大学・社会人＞
希宮崎充登投手（ホンダ鈴鹿）
３上野弘文投手（トヨタ自動車）
４青木高広投手（日産自動車）
５中東直己外野手（ホンダ鈴鹿）
- ２００６年５月７日、一塁ベースを投げつけ怒りを表すブラウン監督
２００７年＝５位（６０勝８２敗２分け）
マーティー・ブラウン監督
前田智徳外野手が２０００安打達成
セ・リーグもＣＳ制を導入したが５位に終わる。巨人が５年ぶり優勝
佐々岡真司投手が引退
オフに黒田博樹投手がＦＡでドジャース移籍、新井貴浩内野手がＦＡで阪神移籍
【ドラフト指名選手】
＜高校生＞
１安部友裕内野手（福岡工大城東）
３丸佳浩外野手（千葉経大付）
４中村憲投手（京都すばる）
＜大学・社会人＞
１篠田純平投手（日大）
３小窪哲也内野手（青学大）
４松山竜平外野手（九州国際大）
２００８年＝４位（６９勝７０敗５分け）
マーティー・ブラウン監督
広島市民球場ラストイヤー
巨人が２連覇
新外国人のコルビー・ルイス投手が１５勝８敗と活躍、最多奪三振のタイトル獲得
オフに高橋建投手がＦＡでブルージェイズ移籍、横浜を自由契約となった石井琢朗内野手を獲得
【ドラフト指名選手】
１岩本貴裕外野手（亜大）
２中田廉投手（広陵）
３小松剛投手（法大）
４申成鉉内野手（京都国際）
- レギュラーシーズン最後の広島市民球場に訪れる野球ファン
２００９年＝５位（６５勝７５敗４分け）
マツダスタジアムが開場し球団新の１８７万３０４６人を動員
マーティー・ブラウン監督
巨人が３連覇
コルビー・ルイス投手が２年連続の最多奪三振も退団しメジャーへ復帰
緒方孝市外野手が引退
オフにブラウン監督が退任し野村謙二郎新監督が誕生
【ドラフト指名選手】
１今村猛投手（清峰）
２堂林翔太内野手（中京大中京）
３武内久士投手（法大）
４庄司隼人投手（常葉橘）
５伊東昂大投手（盛岡大付）
６川口盛外投手（王子製紙）
２０１０年＝５位（５８勝８４敗２分け）
野村謙二郎監督
中日が４年ぶり８度目の優勝
前田健太投手が最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の３冠、沢村賞にも輝く
梵英心内野手が盗塁王
【ドラフト指名選手】
１福井優也投手（早大）
２中村恭平投手（富士大）
３岩見優輝投手（大阪ガス）
４金丸将也投手（東海理化）
５磯村嘉孝捕手（中京大中京）
６中崎翔太投手（日南学園）
７弦本悠希投手（独立Ｌ徳島）
２０１１年＝５位（６０勝７６敗８分け）
野村謙二郎監督
中日が２連覇
新外国人のブライアン・バリントン投手が１３勝、その後１４年までローテーション投手として活躍
同じくデニス・サファテ投手も３５セーブを挙げる活躍（現在はソフトバンクのクローザー）
前田健太投手が最多奪三振
【ドラフト指名選手】
１野村祐輔投手（明大）
２菊池涼介内野手（中京学院大）
３戸田隆矢投手（樟南）
４土生翔平外野手（早大）
育冨永一投手（独立Ｌ徳島）
育中村真崇外野手（独立香川）
育塚田晃平投手（早大）
育三家和真外野手（市和歌山）
２０１２年＝４位（６１勝７１敗１２分け）
野村謙二郎監督
巨人が３年ぶりの優勝
４月６日のＤｅＮＡ戦で前田健太投手がノーヒットノーランを達成
野村祐輔投手が新人王
前田健太投手が最優秀防御率
石井琢朗内野手が引退
【ドラフト指名選手】
１高橋大樹外野手（龍谷大平安）
２鈴木誠也投手（二松学舎大付）
３上本崇司内野手（明大）
４下水流昂外野手（ホンダ）
５美間優槻投手（鳴門渦潮）
２０１３年＝３位（６９勝７２敗３分け）
野村謙二郎監督のもと９７年以来１６年ぶりのＡクラス入りを果たし初めてＣＳ進出。第１ステージで２位阪神に２連勝も第２ステージで巨人に３連敗し日本シリーズ進出ならず
巨人が２連覇
丸佳浩外野手が盗塁王
前田健太投手が最優秀防御率
前田智徳外野手、菊地原毅投手が引退
オフに大竹寛投手がＦＡで巨人移籍
カープ女子急増
【ドラフト指名選手】
１大瀬良大地投手（九州共立大）
２九里亜蓮投手（亜大）
３田中広輔内野手（ＪＲ東日本）
４西原圭大投手（ニチダイ）
５中村祐太投手（関東第一）
- 引退セレモニーでナインから胴上げをされ宙を舞う前田智徳
２０１４年＝３位（７４勝６８敗２分け）
野村謙二郎監督のもと１３年ぶりの勝率５割以上を果たし２年連続のＣＳ進出。しかし第１ステージで阪神に１分け１敗で敗退
巨人が３連覇
ブラッド・エルドレッド内野手が本塁打王
オフに野村監督が退任し緒方孝市監督が就任。黒田博樹投手が米大リーグから復帰、阪神から新井貴浩内野手が復帰
カープ女子が流行語大賞トップテンに入る
観客動員は０９年を上回る１９０万４７８１人の新記録
【ドラフト指名選手】
１野間峻祥外野手（中部学院大）
２薮田和樹投手（亜大）
３塹江敦哉投手（高松北）
４藤井晧哉投手（おかやま山陽）
５桑原樹内野手（常葉菊川）
６飯田哲矢投手（ＪＲ東日本）
７多田大輔捕手（鳴門渦潮）
- カープ女子「神３」の天野恵さん（左）と古田ちさこさん
２０１５年＝４位（６９勝７１敗３分け）
緒方孝市監督
Ａクラス入りをかけて臨んだ本拠地最終戦で１安打完封負けで落とし３年連続ＣＳ出場を逃す
黒田博樹投手が復帰し１１勝（８敗）をマーク
球団初となる観客動員２００万人超え（２１１万２６６人）を達成
ヤクルトが１４年ぶり優勝
クリス・ジョンソン投手が最優秀防御率
前田健太投手が最多勝、２度目の沢村賞
オフにエース前田健太投手がドジャース移籍
東出輝裕内野手が引退
【ドラフト指名選手】
１岡田明丈投手（大商大）
２横山弘樹投手（ＮＴＴ東日本）
３高橋樹也投手（花巻東）
４船越涼太捕手（王子）
５西川龍馬内野手（王子）
６仲尾次オスカル投手（ホンダ）
７青木陸捕手（山形中央）
２０１６年＝優勝（勝敗分け）
就任２年目の緒方孝市監督のもと９１年以来２５年ぶり７度目のリーグ優勝
黒田博樹投手が日米通算２００勝、新井貴浩内野手が２０００安打を達成
