国内FA権を取得した中日大島洋平外野手(30)と平田良介外野手(28)が流出の危機にあることが14日、分かった。2人は8月に権利を初取得。残り9試合の時点でいまだ球団側から慰留交渉がなく、方向性を白紙とせざるを得ない状況が続いている。

 球団史上初の4年連続Bクラスがほぼ確定した中日にとって欠かせない戦力。以前から、西山和夫球団代表は「2人とも絶対に必要」と繰り返し、早期の交渉もにおわせていた。絶対的な戦力と期待するなら、シーズン途中でも全力で引き留めに努めるのが一般的。だが2人に対してのアプローチはなく、大島は「まずは球団(中日)の話を聞いてみないと」と、球団の“誠意”を測りかねている。平田も同様だ。

 今オフのFA市場は、オリックス糸井、日本ハム陽岱鋼ら大島、平田と同じ主力級外野手の動向が注視される。他球団も動向を調査しており、宣言すれば争奪戦は必至とされる。

 右肩関節唇の軽度の損傷で戦列を離脱したキャプテン平田は残り試合欠場が濃厚。2人はまず中日の態度や条件を把握してから、熟考モードに入る。西山代表はこの日「(交渉は)これからです」とだけ話した。球団の顔がそろって流出という最悪の事態だけは避けなければならない。