新潟医療福祉大は作新学院大に2-7で敗れ、このカード1勝2敗となった。ドラフト候補の左腕笠原祥太郎(4年=新津)は、先発して3回4安打3失点で敗戦投手。初の地元開催で勝ち点を挙げることはできなかった。5失点した初戦(9日、5-7で敗戦)に続く黒星になった。144キロの速球を連発するなど復調気配。次節(15、16日)は春季の覇者で秋季も首位を走る上武大相手に、20日のドラフト会議前に最後のアピールをする。

 険しい表情で投げ続けていた笠原が3回裏、この試合で初めて3者凡退に切って取った。三塁側ベンチに戻る途中、白い歯を見せながらチームメートとタッチを交わす。

 12球団すべてがリストアップするドラフト候補。その意地を見せたのが3回だった。内角を攻めた後、落ちる変化球で打ち取った。「あのピッチングを続けなければ」と笠原。佐藤和也監督(60)は「いいイメージを残させたかった」とこの回で降板させた。

 納得のいくマウンドではなかった。1回裏に2安打と3四球で2失点。続く2回も2安打に自らの失策が絡んで1点を失った。初戦も走者をためて痛打され、5回7安打5失点の内容だった。「詰めが甘かった。初戦と同じ打たれ方をした」と反省点が真っ先に口を突いて出た。

 それでもこの日は144キロを4度マーク。空振りを2度奪った。「球威は戻っている。次はきっちり投げたい」。次節上武大戦の先発はすでに決まっている。20日のドラフトを前に、最大の見せ場にするつもりだ。【斎藤慎一郎】