ソフトバンク3位の秀岳館・九鬼隆平捕手(3年)が、プロでの熊本凱旋(がいせん)を誓った。ホークスは毎年、熊本で主催試合を行っており、高校日本代表で4番を務めた強打の捕手は「同じ九州のチームに指名されてよかった。(大阪出身だが)熊本は第2の故郷。今年は地震もあり、大変な1年だったけど、早く戻って来て恩返しがしたい」と、目を輝かせた。

 捕手としては全体トップ指名で「試合の100倍緊張したけど、評価してもらえてうれしい」。プロ入りは池田(徳島)でセンバツ優勝を飾り、松下電器(現パナソニック)で活躍した父義典氏(47)に続く親子2代の夢でもあり「実現できてうれしい。捕手になったのも父のおかげ。感謝したい」。

 元ヤクルト古田のような球界を代表する捕手になることが目標。鍛治舎巧監督(65)から「球界初の捕手でのトリプルスリーを目指してほしい」と、指令を受けた九鬼は「打てる捕手になりたい」と、声を弾ませた。【福岡吉央】