西武栗山巧外野手(33)が保有する海外フリーエージェント(FA)権を行使した上で残留することが30日、分かった。この日までに球団側に意向を伝えており、来季は単年契約で臨むとみられる。

 15年目の今季は133試合に出場し、チームトップの出塁率3割9分をマーク。浅村、秋山に次ぐ打率2割7分9厘を残した。6月には節目の通算1500安打を達成。初の球宴出場も果たした。関係者によると、ここまで球団と重ねた話し合いの中で、今後もチームに必要不可欠な戦力と考えられていることを実感。その気持ちに応える意味で、宣言残留を選択したという。FA権を再取得できる4年後は37歳。年齢的な部分を考えれば、事実上の「生涯ライオンズ」宣言といえる。

 勝負師としての決断でもある。13年に国内FA権、14年に海外FA権を取得。権利は行使せず、15年からは単年契約を結んできた。これからも、1年1年が勝負という覚悟を決めている。西武で達成者のいない2000安打という大目標もある。ライオンズ一筋。球団の顔としてチームをけん引してきた男は、決意を新たに、プロ16年目のシーズンに挑む。