世界一メンバーが10日、楽天秋季キャンプに合流した。U23W杯で日本代表の主将を務めた三好匠内野手(23)をはじめ、下妻貴寛捕手(22)、安楽智大投手(20)の3選手が優勝を報告。吉持亮汰内野手(23)は、右肩の検査のためチームから離れた。

 金メダルを手にして帰国すると、ようやく優勝の実感が湧いた。「空港でファンの人たちが出迎えてくれて『すごいことをしたんだな』と」。最初は、主将という立場に戸惑った。代表初招集の日、斎藤監督から任命され、練習などで率先して声を出したが「みんなに引っ張ってもらって助けられた」と謙虚に話す。8試合で打率3割8厘、6打点、1本塁打。言葉以上にプレーでチームをけん引し、頂点へと導いた。

 楽天での経験が世界の舞台で生かされた。5年目の今季は自己最多の38試合に出場し、3本塁打と持ち味を発揮。今江の打撃フォームを参考に、自分の形を作り上げ「追い込まれたらノーステップ打法にしたり、打席で対応できるようになった」と自信をつけた。キャンプに合流後は守備強化を目標に掲げる。「楽天でも、自分が引っ張っていくくらいの気持ちでやっていきたい」。世界一の主将が、ひと皮むけた姿をチームに印象づける。【田口元義】