糸井が来てもこの足なら…。阪神江越が高知・安芸秋季キャンプの盗塁練習で快足を披露した。降雨でぬかるむグラウンドでも4度中、3度盗塁を成功。練習を見守った男子200メートルハードルのアジア最高記録保持者、秋本真吾氏(34)を「速い。めちゃめちゃ速い。陸上選手が『すいませんでした』と言うくらいのものは十分感じました」とうなずかせた。

 午前のキャッチボールでは横田とともに平田コーチから叱責(しっせき)される場面もあったが、気持ちを切り替えてアピールに成功。江越は「教わったことを意識してやっていきたい」とさらなるスピードアップに意欲的だ。

 いくら足が速くても試合に出ないと武器は使えない。今季は打率2割9厘。課題の打撃が向上すれば、チャンスは必然と多くなる。金本監督は「江越、横田、あの2人がいたら(今季も)大きかったよね。いろんなことができたし。足っていうのは武器だから。打つ方が同じだったら足の速い方を使うわね。どこのチームの監督もそうだろうけど」。期待の快足を生かすため、牙を研ぎ続ける。【梶本長之】