ロッテを戦力外となった伊藤義弘投手(34)が19日、現役引退を表明した。

 12日のトライアウト出場後、前日まで巨人の秋季キャンプに参加。入団テストを受けたが、合格できなかった。今後は、中学・高校の教職を目指すという。「社会人でも3年やって、プロという華やかな世界も知った。僕が子供の頃、そんな経験をした先生がいたら刺激になったと思う。野球だけじゃない。僕の経験も教えたい」と話した。

 9年間のプロ生活。一番の思い出を聞かれ「日本シリーズでの胴上げ投手と、手術明けの初勝利です」と答えた。1年目の08年から4年連続50試合登板。中継ぎの一角として、10年の日本一に貢献した。だが、13年9月に右肘を手術。リハビリを経て、14年8月の復帰登板で勝利投手になった。栄光と苦労の両方を知る右腕らしい思い出が、先生として生きる日が来る。